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2010年11月11日

第15回孔子学院講演会を開催しました

札幌大学孔子学院では、「漢文訓読 vs. 現代中国語 ~古典中国語への接近方法(アプローチ)~」と題し、明星大学人文学部教授の古田島洋介先生をお迎えして、11月6日(土)に第15回講演会を開催しました。概要は次のとおりです。
古田島先生は、ご専門の立場から次のように述べました。
「日本における漢文訓読の歴史は奈良時代末から始まる。近代に至るまで日本人は漢文訓読に習熟してきた。ところが、敗戦後、漢文教育の著しい衰退により漢文訓読の不得手な日本人が増加した。近年、各大学等において現代中国語教育が普及したことで、古典中国語(漢文)に対する新たな接近が可能となった。
漢文訓読には、中国人との意思疎通には直接には役立たない、一般に白話文には適用しづらい、訓読方法の揺れが煩雑に感じられるなどの弱点がある。だからと言って、現代中国語で古典中国語を読んでも内容の理解までには至らない。そこで、漢文訓読と現代中国語を相互に作用させることにより、現代中国語の学習を通じて漢文が生き生きと柔らかく見えてくる。
漢文教育の衰退により、たんに学ぶ対象から除外されていくということではなく、漢文訓読によってこれまで培ってきた教養の喪失という問題もはらんでいる。現代の英語学習がそれを補うこともできていない。したがって、現代中国語か、漢文か、ではなく、両者の相互作用により、日本語の字音仮名遣いに対する認識も深まることも可能となる。」

古田島氏1

古田島氏2




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